造園施工管理技士の転職・年収ガイド

建設・技術難易度: ★★★☆☆更新日: 2026年3月29日
造園施工管理技士の転職・年収ガイド

年収目安: 380万〜680万円

造園施工管理技士が緑化・景観工事の要になっている理由

造園施工管理技士は、公園・庭園・緑地・緑化工事を管理・監督するための国家資格です。建設業法に基づく「主任技術者(2級)」「監理技術者(1級)」の要件を満たし、一定規模以上の造園工事現場に専任配置が義務付けられています。

資格は1級・2級の2段階。2級は造園工事の主任技術者として現場管理を担い、1級は大規模な公園・都市緑化プロジェクトの監理技術者として活躍できます。試験合格率は2級で第一次50〜65%、第二次40〜55%程度。1級は第一次40〜50%、第二次30〜45%と、難易度は中程度です。

近年、「みどりの都市政策」に代表される国・自治体の緑化推進政策、ヒートアイランド対策、SDGs・カーボンニュートラルへの対応から、緑化工事の需要は増加傾向にあります。また、老朽化した公園施設のリニューアル工事(公園ストック適正化計画)も全国で進んでおり、有資格施工管理者の需要は安定しています。

造園施工管理技士の年収:資格と経験が収入を決めるデータ

国土交通省「建設工事施工統計調査」、厚生労働省の賃金構造基本統計調査および職業情報提供サイト jobtag「造園技術者」を総合した年収データです。

資格・キャリアステージ 年収目安 備考
2級(取得直後) 330万〜430万円 中小造園会社での主任技術者
2級(実務5〜10年) 390万〜520万円 中規模公園・緑地工事の管理
1級(取得直後) 480万〜620万円 大規模緑化プロジェクト対応
1級(実務10年以上) 580万〜800万円 所長・プロジェクトマネージャー級
大手造園・建設会社 600万〜900万円 日比谷花壇・造研・東急造園等

※年収目安は上記統計の「造園技術者」の賃金データおよび求人市場の実勢を総合して算出しています。

造園施工管理技士の年収は他施工管理技士と比べてやや低めですが、公共工事(公園整備・街路樹管理)を中心とした安定した仕事量が確保しやすい点が特徴です。大手造園会社・ゼネコンの造園部門・不動産デベロッパーのランドスケープ部門では年収水準が高まります。

造園施工管理技士が活躍する5つの就職先

造園専業会社

日比谷アメニスグループ・西武造園・東急グリーン・造研・日本植生など、造園専業の大手・中堅企業が最大の雇用主です。公園・庭園・緑地の新設から、樹木管理・剪定・病虫害防除まで、造園工事全般を手掛けます。

ゼネコン造園部門・設備会社

大手ゼネコン(大林組・鹿島・清水建設等)も大規模開発プロジェクトの屋外緑化・ランドスケープを自社または協力会社で担当しており、造園施工管理技士を採用しています。

公共施設管理(PFI・指定管理)

公園のPFI事業・指定管理者制度の普及に伴い、公共施設の維持管理・運営を行う企業での需要が拡大。民間の知恵を活かした公園マネジメントに携わるやりがいある仕事です。

不動産デベロッパー・ハウスメーカー

マンション・戸建て開発における外構・緑化工事のコーディネートに造園施工管理技士が活躍。完成品質の高さが販売力に直結するため、ランドスケープの専門家として内製化する企業も増えています。

道路・河川緑化(国土交通省関連)

高速道路・一般道路の法面緑化・街路樹管理、河川の護岸緑化・親水公園整備など、国土保全と緑化を組み合わせた公共工事も安定した需要があります。

造園施工管理技士の4つのキャリアシフト

2級取得で造園職人から管理側へキャリアアップ

庭師・植木職人として現場経験を積んだ後、2級造園施工管理技士を取得して管理職へシフトするパターン。現場の実態を知る施工管理者として職人との信頼関係を築きやすく、即戦力として評価されます。

ポイント: 造園技能士(1・2・3級)と施工管理技士を組み合わせることで、技術面と管理面の両方をアピールできます。

中小造園会社から大手造園・ゼネコングループへ

地域の中小造園会社でキャリアを積んだ後、1級取得を機に大手造園会社やゼネコングループへ転職するルート。大規模プロジェクト・公共工事に関われる機会が増え、年収も大幅アップが期待できます。

公共緑化の専門家としてコンサル系へ

都市計画・環境アセスメントなど緑化の公共政策に関わる建設コンサルタント会社への転職パターン。技術士(農業農村工学・環境部門)とのダブルライセンスで、調査・計画・設計まで一貫対応できる専門家として高年収ポジションを目指せます。

ランドスケープデザイン×施工管理でプレミアム案件へ

設計事務所(ランドスケープアーキテクト)の経験と施工管理技士の資格を組み合わせることで、大型商業施設・高級マンション・リゾート開発の外構設計〜施工一括対応が可能になります。設計から施工まで見られる人材は市場価値が高く、フリーランスや独立開業の道も開けます。

建設・造園に強い転職エージェント

造園施工管理技士の転職には、建設・施工管理専門のエージェントが効果的です。

  • 施工管理求人.com / 建設転職ナビ: 造園・外構施工管理の求人も保有。種別の少ない専門資格でも対応できる担当者がいる。
  • リクルートエージェント: 大手造園会社・ゼネコングループの非公開求人にアクセスしやすい。
  • ワークポート(建設部門): 建設・外構・造園系のエンジニア転職実績が豊富。
  • doda: 建設・環境系企業の求人が充実。スカウト機能経由での高単価案件も。

造園施工管理技士と組み合わせて広がる資格

造園施工管理技士と組み合わせることで、キャリアの幅がさらに広がる資格:

関連資格 相乗効果
造園技能士(1〜3級) 技術者としての信頼性向上。施工管理と技能の両方を証明
技術士(農業農村工学・環境部門) 建設コンサルタント・環境アセスメント分野への扉を開く
一級建築士 建築外構とランドスケープを統合的に担当できる最強コンビ
土木施工管理技士(1級) 公園の基盤工事(土工・舗装・排水)も一括管理可能に
樹木医 樹木診断・治療の専門資格。公共緑地管理・老齢樹保全での差別化

この資格の試験日程は 試験日程カレンダー で確認できます。

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